Aluminium Building Construction

情報で作る、質と質感。他では得られない役に立つクリエイティブスキルやITについて分かりやすく解説したい。

あの「見やすいプレゼン資料の作り方」をもとに講演してきた

4月にアップした「見やすいプレゼン資料の作り方」が大好評となり、いろいろな方の目に触れ、8月に入り、講演を依頼され、講演をすることになった。
そこでの内容を2点ピックアップしてみようと思う。

ノートに大事なことをメモするとき、何色のペンか?

とにかく固定観念を捨てることだ。

日本の義務教育では、知らず知らずのうちに
「重要なところは赤色で書け」
赤線ひっぱっとけ」
と教え込まれる。

別に、教育指導で「赤で書かせる」ということは書いてはないのに、なぜか、みんな赤で書かせたがる。そしてそれらを教えこまれた我々は、
何の疑念も持たず、大事なところは赤色で書くのである。

 

それはもちろん、プレゼン資料においても応用(誤用)されてしまう。

 

確かに、赤色は目立つ。

「血」の色であり、「なにか異常である=他とは重要度が違う」ことを示すのに適した色だ。

 

しかし、プレゼン資料で赤を使う必要など全くなく、逆に色数を増やす原因になり、色数が増えることによって、スライドの内容やデザインが煩雑になる可能性が高くなる。

 

スライドはノートではない。

ノートのようにペラペラめくって、大事なところを探す作業もないし、個人が見るものでもない。

 

スライドは1枚の絵だ。

だから、赤ではなくとも「他とは違うこと」さえ示せれば、聴衆はみんなそこを見てくれるのだ。

 

もちろん見せるスライドは、デザインがかっこいいほうが、みんな見てくれる。

だったら、無理に赤を使わなくても、そのスライドのデザインにあった色を使ったほうがいい。

 

このような「固定観念を捨てるべきだ」という話をした。

 

分かってくれないのは自分のせい

俺はこんなにうまく伝えているのに聴衆はわかってくれない。そう思っている人ほど自分のプレゼンが下手であることに気づいていない

 

リンゴをみたことがない人たちに、リンゴの説明をするとき、

世界一話術に長けている人が「リンゴを言葉で説明する」のと、

世界一話が下手な人が「リンゴを写真で説明する」のでは、

もちろん後者の方が一発でわかる。

 

つまり、目で訴えかける必要があるのだ。

かといって写真や図をたくさん載せればいいってことではない。

 

脳が「わかりやすい」と感じなければならない。

 

脳が「わかりやすい」と感じるのは、

情報が脳に入ってきたとき、それが過去の経験や記憶とすぐにマッチする」とわかりやすいと感じる可能性が高くなる。

 

これはどういうことかというと、1枚のスライドに図がたくさんあっても、そのたくさんの図をひとつひとつ「脳でデータ照合する作業」をしないといけないため、すぐにすべてをマッチすることができず、「わかりにくい」と感じるのだ。

 

逆に、図を1枚1枚、小出しにして見せれば、図1枚だけを脳で照合すればいいのだから、格段に「わかりやすい」と感じてくれるひとが増える。

 

情報は小出しにし、段階を踏んで説明する必要があり、1枚のスライドに情報を詰め込み過ぎないようにする必要がある。

 

こんなに細かく情報を詰め込んでいるのに…という人のプレゼンが、わかりにくい理由がこれなのである。